ああしたほうがいい。いいえ、それは違う。家族に、友人に、SNSの見知らぬ誰かに。周りからいろんな声が飛んでくること、ありませんか。
耳を傾けるほどに、自分が本当はどうしたいのか、わからなくなっていく。そんな経験、身に覚えがある方も多いのではないでしょうか。
情報があふれる時代、わたしたちは毎日、誰かの正解を浴び続けています。その正解は、本当にあなたのものでしょうか。今日は「自分で選ぶ」ということについて、あなたと一緒に考えてみたいと思います。
誰かの正解に、心を明け渡していませんか
スマホを開けば、成功法則も、失敗談も、正反対の意見も、次から次へと流れてきます。誰かに何かを言われるたびに、少しずつ心が揺れる。そんな経験、ありませんか。
情報が多いこと自体は、悪いことではありません。問題は、情報に「決めさせて」しまうことです。
誰に何を言われても、選ぶのはいつも自分です。正解は、外のどこかに落ちているものではありません。自分の中で、自分が作っていくものだと、わたしは思っています。
自分を知ることが、選ぶ力になる
選ぶためには、まず自分を知る必要があります。自己理解が浅いままだと、他人の声のほうが大きく聞こえてしまうからです。
そのために欠かせないのが、感情のキャッチです。今、自分が何を感じているのか。うれしいのか、モヤモヤしているのか、怖いのか。その一瞬をすくい上げる習慣が、選択の軸を作ります。
キャッチした感情は、声に出し、言葉にすることで、ようやく形になります。心の中にしまったままでは、自分自身でさえ、その本音に気づけません。
そうやって感情をキャッチし、言葉にしていくこと。その積み重ねが、直感力を育てていきます。頭で考え尽くす前に、心がふっと動く瞬間をすくえるようになるからです。その小さな声を、聞き逃さないでください。
選んだ数だけ、幸せに近づく
神戸大学の研究に、興味深いデータがあります。所得や学歴よりも、自己決定度、つまり自分で選んだという実感のほうが、幸福感に強く結びついているというのです。
進学も、就職も、日々の小さな決めごとも。誰かに決めてもらった道より、自分で選んだ道のほうが、たとえ同じ結果でも、納得して歩けます。
経営者のジャック・ウェルチは、こんな言葉を残しています。「自分の人生は自分でコントロールしなさい。そうでなければ、誰かにコントロールされる」。
私もよく学生たちへ「自分の人生の舵取りは自分でする」と伝えています。ハンドルを誰かに渡したままでは、行き先も、景色も、選べなくなってしまうからです。
選ぶ勇気は、認め合う場所で育つ
自分で選ぶには、勇気がいります。その勇気を支えるのが、自己肯定感です。
自己肯定感は、ひとりで育つものではありません。誰かに認めてもらう経験、つまり承認があってはじめて、根を張っていきます。
だからこそ、違いを認め合う文化が必要だと感じています。『声のcampus』もそんな居場所づくりのために立ち上げました。一人ひとりの声が違うように、選ぶ答えも人それぞれでいいと思っています。その前提に立てる場所があれば、人はもっと自由に選べるようになります。
明日からできる、小さな選択の練習
大きな決断からいきなり始めなくても大丈夫です。今日の夕食、今日話す言葉、今日の過ごし方。小さな選択を「自分で選んだ」と意識するところから始めてみてください。
選んだあとは、その理由をひとことでいいので声に出してみましょう。「これがいいと思ったから」。それだけで、感情のキャッチと、伝える練習が同時にできます。
迷ったときほど、頭より先に、胸のあたりに聞いてみてください。直感は、案外あなたの一番の理解者です。
自分の人生のハンドルを、自分で握ること。それは、孤独になることではありません。認め合える誰かと並んで、それでも最後に決めるのは自分だと知っていること。
そんな選択を、これからも一緒に積み重ねていきましょう。あなたの心の声を、まずはあなた自身が、一番に聞いてあげてください。
声のcampus代表。発声・感情・ストーリー構成を軸に「伝える力」を育てる。声に出して伝える人間にしかない力と、AIを使って文字で伝える力。この二軸で、一人ひとりが自分らしく輝き、自ら走り出す人と組織を育てる。声を通して愛情と感謝が循環し、人と人とがつながり助け合う、やさしい世界をつくる。それがわたしの使命。あなたの心の声には、あなたにしか出せない力が必ずある。その声を、ここで一緒に解き放つ。