「どうしてわかってくれないの」 「こんなに頑張ってるのに」
そんな言葉が、頭の中をぐるぐる回ったことはありませんか。
誰かの心無い一言に傷ついたり、逆に自分が誰かを傷つける言葉を投げてしまったり。あなたにも、そんな夜があったかもしれません。
その奥にあるものについて、今日は一緒に考えてみたいと思います。
認めてほしいという気持ちの正体
人は、認めてほしい生き物です。
褒めてほしい、わかってほしい、愛されたい。誰の中にもある、ごく自然な願いです。心理学者マズローが唱えた欲求の5段階でも、承認は自己実現への入り口とされています。
「認められた」と感じられたとき、人はようやく次の一歩を踏み出せます。そう思うと、承認欲求は決して恥ずかしいものでも、弱さの証でもありません。
でも、この願いが満たされないとき、心は静かに悲鳴を上げ始めます。悲しみや寂しさは、いつのまにか怒りという形で外に出てしまうのです。
「どうしてわかってくれないの」「こんなに頑張ってるのに」その一言の裏には、必死に手を伸ばしていた誰かがいます。
怒りとして出る人もいれば、逆に、傷つきたくないから強く見せてしまう人もいます。プライドは、本当は弱い自分の心を守るための鎧のようなもの。無理して笑ったり、平気なふりをしたりするのも、同じ気持ちの裏返しなのかもしれません。
負の感情が教えてくれること
怒りも、寂しさも、無理に蓋をしてなかったことにする必要はありません。
負の感情は、自分が本当はどうしたいのか、何を大切に生きているのかを教えてくれる、大切なサインです。感じてはいけない気持ちなど、ひとつもないのです。
ただ、その気持ちをそのまま相手にぶつけてしまうと、傷つくのは相手だけではなくなります。放った言葉は、いちばん近くにいる自分の心にも刺さるものです。「またやってしまった」と自分を責め、自己嫌悪の底からなかなか抜け出せなくなります。そんな経験、心当たりがある方も多いのではないでしょうか。
人は誰しも不完全です。だからこそ、愛し合えるし、補い合えます。認められたい、褒められたいという気持ちは、本来みんな子どものように純粋なものです。
曝け出し合う勇気
では、どうすればいいのでしょうか。
答えはシンプルです。日頃から、お互いに曝け出し合うこと。
強がらずに「今日はしんどかった」と声に出してみてください。相手の話を、遮らずに最後まで聴いてみましょう。それだけで、心の距離はぐっと近くなります。
声のcampusで大切にしているのも、まさにこの部分です。声にすることも、文字にすることも、どちらも大切な「伝える力」。心の声を、押し殺さずに届ける力は、日々の小さな積み重ねから育っていきます。
今日、誰か一人に「ありがとう」を声に出して伝えてみませんか。それだけで、あなたの心にも、相手の心にも、小さな灯がともるはずです。
弱さを曝け出し合い、聴き合い、伝え合うこと。それを、みんなで少しずつ積み重ねていけたらと思います。
そしたら、もっと広い心で、お互いを受け止め合える世界になるはずです。
そしたら、世界は変わると思いませんか。
わたしは、そう信じて今日も声を届けています。あなたの心の声も、ここで一緒に、解き放っていきましょう。
声のcampus代表。想いを届ける司会・ナレーション、対話で人と組織をつなぐ企業研修・ファシリテーションを軸に、ラジオパーソナリティ、大学非常勤講師、経営者インタビューメディア「コントリ」インタビュアーとしても活動中。ビジョンは「声の力で、誰もが自分らしくいきいき輝いて働く社会の実現」。人が定着する組織に必要なのは「理念の浸透」と「相互理解」。そのために必要なのが、聴く・認める・伝えるという”対話の文化”。一人ひとりが主体的に力を発揮し、互いに認め合い助け合える、強く持続的な組織をつくる。すべては、声から始まる。